腰部脊柱管狭窄症について1

こんにちは。

赤羽太陽堂整体院の木村です。

今回は「腰部脊柱管狭窄症について1」というテーマです。

 

最近は、整形外科において「腰部脊柱管狭窄症」と診断される方が多くなってきています。

 

腰部脊柱管狭窄症は、40歳以上の男性に多いと言われていますが、実際は50代~80代に多いとも言われています。女性で診断される方も多いです。

 

実際に、当院に来られる患者さんでは、50台~80代の方が多く、そして男女比は半々ぐらいの割合です。

 

病態としては、腰椎の脊髄神経が通っている脊柱管という管が狭くなり、馬尾神経や神経根の圧迫で症状が出ている状態です。

 

先天性の脊柱管異常形態、後天性の変形性脊椎症、脊柱すべり症、椎間板ヘルニア、黄色靭帯骨化症、外傷などの関与により脊柱管が狭くなるとも言われています。

 

症状としては、

腰痛・・・患者の80%以上は腰痛を訴えていると言われています。

馬尾症状・・・L5やS1領域に多いと言われています。

下肢への神経根症状・・・馬尾症状と合併することもある。

 

②の馬尾症状は、大まかに4つあります。

感覚神経症状・・・両下肢、臀部、会陰部のしびれ、灼熱感、感覚低下

反射障害・・・下肢の深部腱反射低下

運動神経障害・・・弛緩性の対麻痺(両下肢麻痺)、下肢麻痺(脱力)による歩行障害、筋力低下、筋委縮

臓器障害・・・膀胱直腸障害(排尿、排便の障害)、勃起障害

 

馬尾症状には以上の障害があると言われています。

この馬尾症状の中でも、臓器障害の「膀胱直腸障害」、運動障害の「弛緩性の対麻痺(両下肢麻痺)」「下肢麻痺(脱力)による歩行障害」、このような障害がある場合は病態としては重篤ですので、すぐに病院で診てもらった方が良いです。

 

深部腱反射低下も、良くない徴候ですが、人によって腱反射が出にくい人もいますので、やはり、「膀胱直腸障害」「弛緩性の対麻(両下肢麻痺)」「下肢麻痺(脱力)による歩行障害」と思われる場合には、すぐに病院に行って対応してもらわないといけません。

 

馬尾症状でも、以上のような重篤な障害が出ている場合は、外科的治療以外の整体や指圧などの治療の適用にはなりません。

 

上記のような馬尾症状が出ている患者以外でも、「腰部脊柱管狭窄症」と診断されている患者の多くは腰痛や下肢の痛み・しびれで悩まれています。

 

また、少し歩いていると、下肢に痛みを生じて足を引きずって歩けなくなるが、しばらく、前屈したり、しゃがんだりして休むと歩けるようになる「間欠性跛行」で悩まれている患者も多くいらっしゃいます。

 

「腰部脊柱管狭窄症」と診断された場合、痛みがあれば痛み止めをもらって様子をみます。動く時に辛ければ、コルセットを購入して装着したりします。場合によっては、運動療法をしたり、痛みが改善せずにひどい場合にはブロック注射を打つこともあります。

 

そして、しばらく様子を見て、症状が改善しない、もしくは症状が酷くなっている場合には「手術」を勧められる場合もあります。

 

当院では、実際に手術を受けて、良くならなかったよいう話はよく耳にします。当院に来院されるのは、整形外科に行っても良くならなかった方ばかりなので、手術しても良くならなかった話を沢山聞くのは当然かもしれません。

 

巷でも「手術しても良くならなかった」という話を聞くようになった方は増えてきているのではないかと思われます。

 

私自身も今日まで、「腰部脊柱管狭窄症」と診断されても、保存療法が良いのか、手術が良いのかと悩まれている方の話は沢山聞いてきました。

 

しかし、上記に紹介させていただいたような重篤な病態の場合は、「観血的(手術)対応」が必要な場合もあります、そういったこともありますので、思い当たる方はまず病院に行って診察を受けられることをお勧めします。重篤な場合には患者さん自身も「この状態は普通ではない」と感じるはずです。

痛み・しびれというような症状は、不快なものですが、身体に何かの異常を知らせるサインでもあります。痛みやしびれ等の症状を素人判断せずに、まずは何でこのような症状が出ているのかを突き止めるために病院に行ってみることも大事なことであります。

 

一般的な病院以外の「整体院」「治療院」「整骨院」などでは改善しない病態もありますので、最初の見極めと注意が必要です。このような理由から、安易に「痛みやしびれは、病院に行かなくても大丈夫だろう」と考えるのはお勧めしません。

 

病院に行ったりして、いろいろな必要な情報を得た上で、今の身体の状態を見極めて、どのように対応していくのが、自分(患者)にとって適切なのかを考えていくことが、とても大事になってきます。

 

今回は「腰部脊柱管狭窄症について1」というテーマで書いていきました。ご参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

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